パーフェクト・ブルー(PERFECT BLUE)

パーフェクト・ブルー』(PERFECT BLUE)
という今敏初監督作品の1998年のアニメ映画を観た。
今敏監督の作品は過去にパプリカ(2006)を観た事があったが、今回のパーフェクトブルーもパプリカも今敏監督のオリジナル作品ではない。


霧越未麻はアイドルグループ「チャム」の一員で熱狂的なファンを持つアイドルであったが、事務所の方針により女優に転向することになりチャムを脱退する。
歌うために上京してきた未麻を気遣いマネージャーも女優転向を止めようとするのだが、みんなに迷惑をかけまいと未麻は今の環境を受け入れ自分を納得させる。
しかし脱退したことでファンからの嫌がらせやストーカー被害に遭い、アイドルであった自分の幻影までも見るようになってしまう。
一方、女優業では仕事が増えるがドラマでレイプシーンを演じる事になったり、更にはヘアヌード写真集までも出版し一気にアイドルのイメージからの脱却をしていく。
そんな中未麻の女優業に拍車を掛けた関係者が次々に殺される事件が起き、自分が人を殺す幻覚まで見てしまう。
未麻は本当の自分がどうであるかがわからなくなり、現実と幻覚との区別がつかなくなっていく......


日本でのレイティングがR-15なんですけど結構怖くてびっくりしました。
だけど凄く面白かったです。個人的には前に観たパプリカよりも楽しめました。
現実と幻覚との感じが良くて、どこかブラック・スワンにも似てました。ブラック・スワンの監督を務めたダーレン・アロノフスキー監督は2000年の作品の「レクイエム・フォー・ドリーム」の一部で本作のオマージュをしたらしいです。
ストーカーの声が見た目の割に高くて笑いました。ちなみに未麻の声優さんは岩男潤子さんという方で自分がこの人を知っている唯一の作品が新世紀エヴァンゲリオンの委員長の洞木ヒカリ役なんですよね。
なんて書いたら良いかわからないですけどこういう系統の映画は続きが気になるし終わり方がとても重要ですよね。その点でこの映画の終わり方は良かったと思います。
ストーリーに関してはただ大きな悪役を出しているだけではなく、主人公が現実と幻覚の区別がつかなくなっていることにより実際現実で何が起こっているかわからないような感じも良い。
ただ作風は好きなんですけど絵が個人的にはあまり好きじゃないんですよね。

結構怖いの大丈夫な人にはオススメしたいと思います。アニメ映画ですが、今敏監督は偉大です。
この監督の他の作品では「東京ゴットファーザーズ」とTVアニメになっちゃうんですけど「妄想代理人」は観たいですね。
では、また今度。