奇蹟のイレブン 1966年W杯 北朝鮮VSイタリア戦の真実(The Game of Their Lives)

『奇蹟のイレブン 1966年 北朝鮮VSイタリア戦の真実』(The Game of Their Lives)
というイギリスが2002年に制作したサッカーのドキュメンタリー映画を観た。
自分は大学に入るまではずっと(途中辞めていた時期もあったが)サッカーを続けていて、今でもプレーするのも観戦するのも好きでこの映画に興味を持ちました。
興味を持ったとはいえこの映画を観たのはTVでやっていたからなんですが....
2002年といえばちょうど日本ではサッカーのW杯が行われていてお祭り騒ぎでしたが、その前の年の2001年に小学生だった自分は夏休みの自由研究でW杯の歴史を調べていたので、このサッカー史に残る衝撃的な試合の事は小学生の時から知ってましたね。


1966年にイングランドで行われたサッカーW杯で、初出場の北朝鮮代表はそれまでに過去2回のW杯優勝経験を持つ強豪イタリアに見事勝利。
1次リーグを突破してベスト8となる。当然この勝利にサッカー界は騒然。地元イングランドサポーターは次の試合でも北朝鮮を応援。
一方のイタリアでは代表チームが帰国すると選手は批判の嵐にあう。
このドキュメンタリー映画はそんな当時の北朝鮮代表の現在や実際の対戦相手のインタビュー、イタリアに勝利してベスト8となった奇蹟のイレブン達の活躍などを収めた映像である。


結構良い出来のサッカードキュメンタリー映画になっていると思った。というのも題材がまずサッカーファンからすればなかなか良いチョイスだし、当時の映像と現在の北朝鮮(マスゲームや子供が楽器を演奏したりしている「北朝鮮らしい」風景)の映像などがいい感じに混ざったりして良かった。
当時も国としてかなり危険視されていたみたいだったが、W杯が始まり北朝鮮代表が快進撃を始めると地元の人たち(北朝鮮代表の試合会場はイングランドミドルスブラ)がとても熱狂的な声援を送っていたのを観て「やっぱりスポーツは国境を越えるんだな」と感じました。
サッカーの母国イングランドがそんなアジアの初出場の弱小国を応援するなんて凄い事ですよ。
みんながみんなそうじゃなくても、たとえ興味本位だったとしても凄い事ですよ。
それにダイジェスト映像で観た当時の北朝鮮代表のプレーはなかなか上手かったですよ。
特に北朝鮮代表のW杯で初ゴールとなった1次リーグ、チリ戦での背番号8番のパク・スンジン選手のシュートは良いシュートでした。
そのチリ戦でみんなが1点ビハインドの北朝鮮代表をあまりに応援するから、チリの勝利で終わりそうになった試合終了間際に実況も「北朝鮮に得点がないと暴動が起こりそうです。」とか言っちゃってるんだもん。
そのすぐ後に得点は入るんですけどね。

やっぱり思ったのがサッカーの試合のダイジェスト映像とクラシック音楽は凄く合う。
もっとこういうサッカー映画がどんどん広まればいいなと思った。
サッカーなんて題材はいくらでもあるわけだし。