痛いほど君が好きなのに(The Hottest State)

痛いほど君が好きなのに』(The Hottest State)
という自分が大好きな俳優のイーサン・ホークが監督を務める2006年の映画を観た。
この作品はイーサン・ホーク自らが書いた「痛いほど君が好きなのに」という小説を元に監督、脚本、出演をこなしたもので、イーサン・ホーク自身は主演ではないものの主人公の父親役という役柄を演じた。
イーサン・ホークは「ビフォア・サンライズ(恋人までの距離)」という映画で一気にファンになり、その後も続編の「ビフォア・サンセット」や「トレーニング・デイ」、「ガタカ」、「その土曜、7時58分」、「いまを生きる」などといった作品を観てきたが、やはり「ビフォア・サンライズ」のイーサン・ホークは最高だ。
この映画も恋愛もので「ビフォア・サンライズ」とは設定などがまるっきり違うものの、何か心に残るものはあったと思う。
あと5歳ほどイーサン・ホークが若ければ、父親役ではなく主人公役で出演できたかもしれない。むしろそっちの方が映画としては成立したと思うし、役柄もイーサン・ホークにぴったりな役だったので鑑賞しながらその事は残念に思った。


若手俳優のウィリアムはある日歌手志望のサラと出会いこの出会いを運命だと感じる。
ウィリアムはサラにどんどん惹かれていくが、サラは「自立したいという」思いからウィリアムとの恋愛に向き合おうとはしない。しかし次第に2人の距離が縮まり幸せな日々を過ごす中サラはウィリアムの感情を受け入れるようになる。
そしてある日サラの実家に連れて行かれたウィリアムはサラの昔の恋愛のトラウマを偶然聞いてしまい、それを不安に感じ今よりももっと距離を縮めようと考え、撮影のために1ヶ月メキシコに1人で行く予定だったのだがサラを誘い1週間前乗りして撮影開始までの1週間を2人でメキシコで過ごす事になった。
メキシコではサラも積極的になり、ついには結婚をしようとサラの口から提案が出て2人は幸せ絶頂の中で1週間の期間を終える。
しかしメキシコから帰ったサラはウィリアムと離れて自分の今後を考える事で現実に戻され、一方のウィリアムは撮影中もサラを想い、2人の距離は広まっていく.....


なんというかストーリーが書きにくかったです。
自分はこの主人公に結構共感できて、付き合ってるときに相手が自分をどう思っているのかという不安、相手と自分の愛情の温度差、これが顕著になると一方的につらいしたとえ距離をとったとしても復縁するのは難しい。
共感できた分この映画が好きになりましたが、共感できない人にはあまり面白くない映画なのかも知れません。
「あんなに君は僕を想ってくれたのに、あの時の君はどこに行ってしまったんだい!」みたいな時のウィリアムは異常で、たとえ夜に喧嘩して家を飛び出したとしてもサラの事が好き過ぎて次の日には自分がどうかしてたと謝る。ここまで邦題が合っている映画はあまりないんじゃないですかね。「痛いほど君が好きなのに」合い過ぎです。


印象に残った台詞があるんですけど、あまりに映画の内容と関係ないんで書くか迷ったんですが、一応書きます。
「ねぇ、変だと思わない?子供の時は“夢を追え”と言われて、大人になって夢を追うと怒られる。」

少し冷めたサラにウィリアムが相手にされないから言った言葉
「映画を観る以外にやる事がないんだ。この3日間で13本も観たよ。」
3日間に13本って相当なハイペースですよね。というかジョークとしても恐ろしい暇っぷりだわ。


今度イーサン・ホークが出ている映画観るとすれば次に観るのは「クロッシング」を観ようかなと思っています。
では、また今度。